
ジュニア時代から世界で活躍、現在世界ランクも石川佳純選手に次ぐ7位とすでに世界のトップクラスの選手に成長した伊藤美誠選手。
そんな伊藤美誠選手は、日本初の卓球リーグ「Tリーグ」に出場しませんでした。
今回は、伊藤美誠選手がTリーグに出場しなかった理由や、プロフィール、戦歴などを調べてみました。
伊藤美誠がTリーグに出場しなかった理由
Tリーグとは
Tリーグとは、2018年10月に開幕した日本の卓球リーグで、国内外のトップ選手が出場しています。
Tリーグはプロアマ混在のチーム戦で、男女4チームずつが参加しています。
シーズンは10月から3月までの6ケ月間で、全日本選手権が行われる1月は中断期間とするなど、世界トップクラスの選手がワールドツアーや世界選手権などの国際試合とは試合が重ならないように調整されています。
初年度の2018-2019シーズンは、男子が水谷隼選手や張本智和選手が所属する木下マイスター東京、女子は平野美宇選手、早田ひな選手が所属する日本生命レッドエルフが初代チャンピオンに輝きました。
伊藤美誠がTリーグに出場しなかった理由
現在世界ランキングでも上位をキープ、日本国内でも人気のある伊藤美誠選手はTリーグへ出場していません。
その理由として所属するスターツSCは「2020年東京五輪に向けて練習時間を確保するため」と発表しています。
また、伊藤美誠選手本人も
①東京オリンピックでの金メダルを実権に向けて強化に専念するため
②東京オリンピックのシングルス代表は2020年1月の世界ランキングで決まるため
をTリーグに出場しない理由としています。
世界ランキングは国際大会の勝利ポイント数で決まりますが、Tリーグは対象外、そのため国際大会に重点を置いた活動をするとのことです。
将来的にはTリーグに参加したいとしつつも、今は東京オリンピック出場、そして金メダル獲得を優先として参加を見送ったようです。
それに対し、石川佳純選手は、Tリーグ参加について「自分が強くなるため」「卓球ファンや一般の方に卓球の面白さを見て欲しい」というコメントをしています。
確かにTリーグの試合は、東京、大阪、名古屋のほか、金沢、福井、兵庫、福岡、宮城、岡山、沖縄など、全国各地で行われるため移動時間もバカになりません。
Tリーグには中国選手やドイツの男子選手など、世界ランキングトップレベルの選手は参戦していないとはいえ、世界で活躍する選手と試合ができるので、選手にとってプラスになるのではないかと思います。
ただ、中国選手の出場しない大会に出ても伊藤美誠選手にとってはプラスにならないのかもしれません。
いずれにせよ、Tリーグへ出場しなかった伊藤美誠選手と出場している選手、どちらが正解ということではなく、東京オリンピックに向けて自分にあった調整方法を取っているということではないでしょうか。
伊藤美誠のこれまでの戦績
プロフィール
名前:伊藤 美誠・いとうみま
生年月日:2000年10月21日生まれ
身長:150センチ
体重:45キロ
血液型:O型
出身地:静岡県磐田市
出身校:磐田北小学校→昇陽中学校→昇陽高等学校
戦型:右シェーク裏表前陣速攻型
所属:スターツSC
世界ランキング最高位:5位(2018年1月)
経歴
伊藤美誠選手は2歳で卓球を始め、4歳で全日本卓球選手権バンビの部(小2以下)に初出場、7歳でバンビの部優勝を果します。
9歳でカブの部(小4以下)で優勝、10歳で全日本卓球選手権で勝利を収め、福原愛さんの持っていた史上最年少勝利記録を塗り替える快挙を成し遂げました。
その後は世界のジュニア大会を席巻し、2014年には平野美宇選手との女子ダブルスでワーツドツアー優勝を飾りました。
この頃から伊藤美誠選手の名前は、卓球を見ない人にも知れ渡るようになり、最年少記録を次々に塗り替える活躍を見せます。
リオデジャネイロオリンピックの女子団体メンバーにも選ばれ、団体の銅メダル獲得に貢献したのは記憶に新しいところです。
これまでの戦歴
オリンピック
2016年リオデジャネイロ:女子団体銅メダル
世界卓球選手権
2016年クアランプール:女子団体銀メダル
2017年デュッセルドルフ:女子ダブルス銅メダル
2018年ハルムスタッド:女子団体銀メダル
世界ジュニア選手権
2012年ハイデラバード:女子団体銀メダル
2013年ラバト:女子団体銀メダル
2014年上海:女子ダブルス・女子団体銀メダル
2016年ケープタウン:女子団体金メダル
全日本選手権
- シングルス: 2018,2019年
- 女子ダブルス: 2018,2019年
- 混合ダブルス :2018,2019年
伊藤美誠のこれからの活躍に期待
伊藤美誠の高校は大阪?中学校・小学校はどこ?高校卒業後は大学進学? https://t.co/vxbhG0kUjk pic.twitter.com/DK8Uhnof3d
— AKB・乃木坂情報局 (@nogisakaarekore) April 1, 2019
伊藤美誠選手は中国メディアから「大魔王」と評され、東京オリンピックに向け警戒されているようです。
伊藤美誠選手自身は「中国が私の対策をするのは大歓迎。もっともっと対策を練って欲しい」「私にとってはすごくうれしい、対策を練られても自分のプレーを出し切って勝てれば、私ももっともっと上に行ける」「もっともっと対策を練られて、もっともっと強くなりたい」など、自分に対する“包囲網”を歓迎するコメントをしています。
日本選手が中国選手にまったく歯が立たなかった時代を経て、伊藤美誠選手をはじめとする若い選手の台頭で今は勝てる可能性が出てきました。
ただ、中国選手は世界選手権やオリンピックなど、大きな大会ではまだまだ隙を見せることはなく、日本選手は勝つことができないでいます。
2018年10月に行われたスウェーデンオープンでは、準々決勝、準決勝、決勝と中国トップ選手と対戦、圧倒的な強さを見せましたが、今後は、大きな大会で中国選手に勝利することが必要ですし、その勝利を見る事を楽しみにしています。
まとめ
対戦相手が嫌がる球を打ち込むプレースタイルで次々に中国選手に勝利してきた伊藤美誠選手。
4月21日から行われる世界卓球2019では、Tリーグへ参戦せず、調整したことがプラスに働き、大会後は一気の世界ランクもアップするような活躍を見せてくれるのではないでしょうか。期待して応援しましょう!