2025年の国際博覧会(万博)、大阪府が誘致を目指しています。
その会場予定地が大阪の人工島「夢洲」。
夢洲まちづくり構想でカジノの誘致も進む夢洲ですが、そもそもどんなところなのか、そして誘致の状況は?など調べてみました。
夢洲ってどこにあるの?
夢洲は、大阪府大阪市此花区にある人工島です。
地図で見ると、大阪のこの辺りです。
航空写真はこちら↓↓
引用元:大阪府
夢洲は、舞洲と咲洲との真ん中辺りに位置します。
ユニバーサルスタジオ・ジャパンも近くにありますね。
まだ埋め立てが完了していませんが、
埋め立てがすべて完了すれば、総面積は390haにもなる大きな人工島です。
ちなみに、舞洲は約220ha、咲洲は約1045haの大きさです。
舞洲と言えば、サマーソニックが開催されていたり、
✨第10弾アーティスト発表✨
アジア各国からの新鋭アーティストを紹介してきたサマソニ😉
今年は💁HIGHER BROTHERSをはじめワールドクラスのアーティストが集結🙌
日本勢は凛として時雨、BiSH、PassCodeの出演が決定🎉🎉https://t.co/WvOQGMDTX9#サマソニ #summersonic #サマーソニック pic.twitter.com/yXFxZsrPg8— SUMMER SONIC (@summer_sonic) 2018年5月15日
スポーツイベントが行われていたりと、
イベントで利用される方が多いかもしれません。
一方で咲洲には、アジア太平洋トレードセンター(ATC)
アジア太平洋トレードセンター着
快晴、暑いぐらいだ
ATC ポップカルチャー楽しみましょう!#ATC#ミライスカート pic.twitter.com/vHMIw28Goj— ぁやおい (@smileage_friend) 2018年4月21日
大阪国際見本市会場(インテックス大阪)などがありますね。
夢洲って何のためにつくられたの?
テクノポート大阪計画として計画され、作られたのが、舞洲、咲洲、そして夢洲です。
テクノポート大阪計画とは?
昭和58年、市制100周年記念事業の1つとして発表され、
昭和60年に基本構想、昭和63年に基本計画が作られました。
i )日本経済の拡大基調を背景とした東京・大阪2眼レフ構想 →関西経済の発展を担う「大阪経済」
ii)大阪市中心部における都市機能の集積による南北軸の飽和状態→東西軸強化が必要
これらを背景として、今後の国際化、情報化社会の進展に対応した国際情報都市として発展を目指し、東西軸と湾岸軸の交点で、
広大な開発用地である埋立地(約775ha)に、都市機能を集積し新たな都市核を形成(新都心構想)しようとしたものである。
バブルのときに計画され、バブル崩壊とともに全てが破綻。
第3セクターによるムダ遣い、ハコモノ行政の象徴となった上、大阪市の財政に大きな負担を与えることとなりました。
咲洲は、2000年代に入ってから、土地の定期借地権方式による分譲を導入し、
コスモスクエア駅前では大規模なマンションが建設されるようになり、商業施設や大学の進出も進んでいる状況です。
アジア太平洋トレードセンター(ATC)でも、イベントを開催したりと、
一時期に比べれば、活気が出てきているのかもしれません。
舞洲も、スポーツ施設やレジャー施設があり、訪れる人の数も増えているようにも感じます。
ただ、夢洲だけは忘れ去られた人工島とも呼ばれ、
広大な空き地が広がっています。
コンテナターミナルや物流施設として稼働している土地もありますが、有効活用できているとは言えない状況です。
IR(統合型リゾート)計画
世界最大級のIR(統合型リゾート)運営会社、米国MGM社が作成した大阪夢洲のIR計画図。ラスベガスの様なきらびやかな印象と違い、緑と運河が印象的。 pic.twitter.com/YX9uyg8Sm0
— けんたろう (@ken_ta_rou) 2014年7月30日
そんな夢洲にIR(統合型リゾート)計画が持ち上がりました。
IRとは、Integrated Resortの略で、統合型リゾートを意味します。
民間事業者やホテルやレストラン、ショッピングモール、エンターテイメント施設、国際展示場、カジノ等の施設を一体的につくり、運営するものとされています。
2016年12月に「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(IR推進法)が成立し、
2017年4月から国のIR推進会議が開催され、
「観光推進国」の実現に向けた世界初のIR法制度の整備が進められています。
その中で、日本型IRが目指すべき姿は、
「単なるカジノ解禁ではなく、またIR事業を認めるだけのものでもなく、
世界の人々を惹きつけるような我が国の魅力を高め、
大人も子供も楽しめる新たな観光資源を創造するものでなければならない」
とされています。
夢洲まちづくり構想
夢洲での国際観光拠点の形成について検討するため、関西経済3団体、大阪府、大阪市は
2014年に「夢洲まちづくり構想検討会」を立ち上げ、
夢洲のまちづくりのめざしべき方向性を「夢洲まちづくり構想」として2017年にとりまとめました。
IRはこの構想にも位置付けられています。
カジノ誘致
2017年10月5日には、
米国のカジノ大手、ラスベガス・サンズのロバート・ゴールドスティーン社長が大阪市内で記者会見し、
「この町にとって一番良い投資案を考えたい。大阪における観光の未来に加わりたい」と述べ、
大阪府・市がカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致を目指す夢洲への進出に強い意欲を示しました。
2018年2月6日には、
米カジノ大手MGMリゾーツ・インターナショナルのジェームス・ムーレン会長兼最高経営責任者(CEO)が、
毎日新聞のインタビューに応じ、
「日本ならではのIR(カジノを含む統合型リゾート)を実現するには投資額は1兆円近くになる」と述べ、
夢洲で構想されるIRに1兆円規模の投資を行う考えを示しました。
また、2024年開業を目指す夢洲への大阪市営地下鉄中央線の延伸計画についても、費用の一部負担に応じる考えを示しました。
これだけ見ると、順調なようにも見えます。
ただ、IR法案でカジノが整備できる認定区域は全国で最大3か所。
北海道など他の多くの自治体も意欲を示している中で、
果たして、大阪にカジノが誘致できるのでしょうか。
夢洲へのアクセス
現状、夢洲へのアクセスは、夢洲と舞洲を結ぶ夢舞大橋と、夢洲と咲洲を結ぶ夢咲トンネルがあります。
私が知っているなかで世界一ぶっ飛んだ橋は夢舞大橋。世界唯一の浮体式旋回可動橋。なお600億円以上つっこんでおり、可動させたのは訓練の時のみである。 pic.twitter.com/7LamjA9kgi
— 猪仲@三十路手前の厨二病 (@inonaka_) 2016年6月14日
夢咲トンネル
ここの真ん中部分は実は鉄道トンネルがある
中央線を舞洲までの予定だった
けど大阪五輪誘致は大失敗して、負の遺産化してしまう
夢洲駅までの建設で500億で済むのは、海底トンネル出来ているから
ちょっとの費用で伸ばせる
万博誘致に外れてもIRがあるからね☺ pic.twitter.com/o2gj448fAS— ゼロ(元???) 市営地下鉄はOsakaMetroⓂへ (@ZERO_isin) 2017年12月18日
ただ、現在、夢舞大橋の歩行者・自転車道は閉鎖中で、夢咲トンネルは歩行者・自転車通行禁止となっています。
IR誘致のためには交通アクセス確保の必要があり、
大阪府と大阪市は、市営地下鉄中央線をコスモスクエア駅から夢洲まで約3キロ延伸する計画を立てていますが、
2014年の概算では約540億円の費用を想定しています。
吉村洋文大阪市長は2017年11月の市議会で多額の費用負担のあり方を問われ、
市の特別会計で負担予定の202億円について、「受益者である(IRの)事業者に負担を求めていく」と述べました。
ただ、誘致に失敗すれば計画の見直しを迫られる恐れもあります。
万博誘致
2025年に大阪誘致を目指す万博ですが、
万博とは、BIE(博覧会国際事務局)の承認のもと、国際博覧会条約に基づき開催される国際博覧会のことを言います。
そして、万博には2種類があるんです。
それがこちら↓↓
引用元:大阪市
愛・地球博は認定博覧会だったんですね。
今回大阪が誘致を目指しているのは登録博覧会です。
ちなみに、
BIEとは、
1928年、国際博覧会条約の成立を機に発足。
万博が国際博覧会条約に則り開催されるよう監督するために設立された国際機関。
パリに本部を構え、2017年6月現在、170か国が加盟。
だそうです。
そして、
2025年日本万国博覧会の概要がこちら。
・開催期間:2025年5月3日~11月3日(185日間)
・開催場所:大阪 夢洲(ゆめしま)
・テーマ:いのち輝く未来社会のデザイン
・サブテーマ: 多様で心身ともに健康な生き方、持続可能な社会・経済システム
・入場者想定: 約2,800万人
誘致ロゴマークもあるんですね。
東京メトロで見かけたので撮りました!
今日見かけたのは南北線の王子神谷駅と、千代田線の国会議事堂前駅ですが、全駅に貼ってもらっています!
東京メトロさん、ありがとうございます!#万博 #地下鉄 #東京メトロ #ポスター pic.twitter.com/lH76sQIY7A— 2025日本万博誘致委員会【公式】 (@expo2025_japan) 2018年3月8日
現在の立候補地は、
・日本 (大阪・関西)
・ロシア (エカテリンブルク)
・アゼルバイジャン (バクー)
有力候補だったフランスが1月に財政難を理由に辞退する意向を示したことで、
大阪開催の可能性が高まりました!
開催地決定までの主なスケジュールとしては、
・2017年4月11日 2025年国際博覧会の立候補及び開催申請について閣議了解
・2017年4月24日 2025年国際博覧会開催国に立候補を表明
・2017年6月14日 BIE(博覧会国際事務局)総会でプレゼンテーション
・2017年9月25日 ビッド・ドシエ(立候補申請文書)提出
・2017年11月15日 BIE総会(第2回プレゼンテーション)
・2018年3月5日~9日 BIE調査団来日・審査
・2018年6月 BIE総会(第3回プレゼンテーション)
・2018年11月 BIE総会(最終プレゼンテーション後、加盟国の投票により開催地決定)
最終決定は2018年11月です。
3カ国のうち投票総数の3分の2を得た国が開催国となり、
達しない場合は最下位を外して決選投票をすることになっています。
BIE加盟国は、170カ国あり、アフリカが49カ国と最も多く、欧州が47カ国と続きます。
日本を盛り上げるためにも、誘致に成功してほしいと願いますが、
果たしてどうなるのでしょうか。
↓↓
※追記
2018年11月23日に、2025年国際博覧会(万博)が大阪で開催されることに決定しました!
誘致成功です!!!
博覧会国際事務局(BIE)の総会が23日にパリで行われ、
加盟170カ国のうち、投票資格のある国が無記名で投票。
1回目の投票で日本が85票と最多得票を集めましたが、決定の条件となる3分の2を得られず、
ロシアとの決選投票に突入。
その結果、日本が92票を獲得し、61票のロシアを上回って開催国に決定しました。
松井知事は世界がびっくりするような万博にしたい」と意気込みを語りました。
2025年を楽しみにしたいですね!!
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